入門講座⑰:賢い投資信託の選び方<基本編>(6)

(6)コストにも目を配る!

投資信託で運用する場合のコストは税金と手数料ということになりますが、このうち手数料は「販売手数料」と「信託報酬」そして、「解約手数料」の三つに分けられます。また、ファンド内で有価証券を売買するときの「売買委託手数料」も間接的コストといえるでしょう。その他に、一部のファンドでは解約時に「信託財産留保額」を差し引かれるものがあります。

 

まず、「販売手数料」はファンドを購入するときにかかるもので、パンフレットや広告などにも必ず記載されています。株式投信では23%、公社債投信では手数料ゼロのものが多いのですが、最近は株式投信でもノーロードと呼ばれる無手数料のファンドが増えてきています。また、手数料の自由化に伴い、同じファンドでも販売会社によって異なる手数料を設定できるため、オンライン証券で購入すれば無手数料となるようなファンドもお目見えしています。

 

販売手数料とあわせてチェックしておきたいのが「信託報酬」の水準です。信託報酬はそのファンドを保有している間、常にかかってくるものなので、とくに長期保有を考えている場合には重要なチェック・ポイントになります。目論見書などを見ないとわかりにくいことも多いため、ファンドの購入前に必ず確認しておきましょう。購入者が認識しやすい販売手数料はゼロにしておいて、かわりに信託報酬を高めに設定しているというケースも実際に散見されるからです。

 

最後に、ファンド内での「有価証券売買手数料」についてですが、運用会社のコスト低減努力次第ではかなり異なることもありえます。運用報告書を見れば、一口当たりどれくらいの売買手数料がかかったかを確認できますので、チェックしておくとよいでしょう。

 

(7)へ続く