2012年6月のアーカイブ

67日に金融庁の金融審議会WG(ワーキング・グループ)の専門委員に任命されました。

 

投資信託に関するWGではなく、保険商品、サービスの提供等の在り方に関するWGということで、やや畑違いとも思われる私でお役に立てるのか不安な部分もあるのですが、生活者と実際に対応して、ニーズを把握しているFPの代表としてというお話でしたので、お受けすることにしました。

 

金融審議会のWGの委員にFPが入るということ自体は、FP業界にとってめでたい話だと思います。

 

一回目の会合に参加し、驚いたのが会合参加者の数の多さでした。

 

委員は座長を含め14名なのですが、金融庁の職員さんやオブザーバーの方々が多数参加しておられ、会議室は数十名の人でほぼいっぱいでした。

 

委員の方々は、著名な学者さんや弁護士さん、経団連や連合の代表の方々など錚錚たるメンバーで、本当に私でいいのかと再度感じてしまいましたが、せっかくの機会なので、少しでも日本人にとって良い商品やサービスの提供が実現するよう、しっかり意見を述べて行きたいと思っています。

 

今回の件でもう一つ驚いたことは、野田総理からの任命書を頂いたことでした。

 

内閣府から「人事異動通知書」なるものを頂戴し、そこには野田総理の直筆(と思われる)署名がありました。

 

野田総理がどんな字を書かれるのかご興味がある方がおられるかもしれないので、写真を載せておきますね。

 

金融審議会_1.jpg

 

 

 

金融審議会_2.jpgこのWGは少なくとも1年程度は続く予定だそうです。

 

議事録は金融庁のホームページで読めるはずなので、内容にご興味のある方はそちらをご参照

ください。

 

 

(6)シャープレシオを使った投信評価①

 

いよいよ今回から、シャープレシオを使った投信評価の方法についてご紹介していきたいと思います。

 

まず第5回「標準偏差の計算方法」で例示した、投信Aと投信Bを、シャープレシオを使って評価してみましょう。

 

 

【ケース1】 リターンは同じ投信だが、シャープレシオは・・・

 

投信Aと投信Bは、年平均リターンが、どちらも10.0%でした。

 

一方、それぞれの標準偏差は、投信Aが20.6%、投信Bが8.0%でした。

 

 実践編(6)_1.bmp

 

この二つの投信を比較すると、シャープレシオはBが「1.25」で、Aの「0.49」を大きく上回っていることがわかります。

 

実践編(6)_2.bmp

 

リターンとリスクの関係を上のようなグラフ上で比べても、投信BのほうがAよりも左に位置しています。

 

つまり、投信Bのほうが運用が上手な投信で、少なくとも長期運用を考えているならば投信Bを選ぶべきだといえるでしょう。

 

 

()へ続く